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野球部は何をやらせてもそこそこ出来る説

 野球部はどんなスポーツでも、そこそこできる。

 自分が野球部だったというひいき目を差し引いても、そう思う。みなさんは如何でしょう?もちろん個人差はあるでしょうが、でもサッカー部が野球をするより、野球部がサッカーをする方が絶対的にサマになってると思います。

 

 例えば、野球の始球式。その道のトップアスリートが始球式を行いますが、ほとんどが見てられないレベルだと思いませんか?

 ところが、野球部は違います。球技大会でもサマになる。ボールを欲しがり過ぎてボールに群がるクセは強いけども、バスケ、バレー、サッカー、テニス、卓球などの球技のほかに、水泳、陸上、武道だってそこそこできてしまうのが野球部。

 専門でやっている人の次にうまくできるのが野球部。そんな印象、ありませんか?

ではなぜ、野球部はオールマイティにできるんだろう?

 

 その理由は、野球が下半身と上半身どちらもバランスよく使うことにあると思います。

特に、投げる!打つ!っていう要素がある野球はとても強く、トレーニングだって筋力、柔軟、心肺、敏捷系などをバランスよく行っています。運動の要素の中で、これはやるけど、これは全くやらないっていうものがあまりありません。競技性も、トレーニングも、全体的にそこそこバランスがいいわけですね。

 それと、もうひとつ重要な理由がある!と思えるのが、それは、野球が「型」のスポーツであるということ。そうです!フォームです。

 どういう型でやればうまくいくのか、というカルチャーが野球にはあります。だから野球部は、意識的に、あるいは無意識的に型を考えていると思います。そもそも野球自体が型です。

 投手が打者にボールを投げて、打者は打ったら一塁に走って、二塁、三塁、そして本塁に帰ってくる、その型の中で競うスポーツです。そうやって型を吸収する意識が強いから、野球部は型から入るし、他競技でもそこそこできるし、上手く見えてしまいます。

 ただし、野球部は「どうやってやるか」という型への意識が強いから、「何をするか」を見失う傾向があるます。だからこそ、目的を忘れずに型に取り組めば、プレーの質は格段に上がります。 

 プロ野球を目指すのであれば別ですが、基本的に野球にセンスは要らないと思います。型を覚えさえすれば、誰でもそこそこの結果を出せるし、目的をもって型を覚えていけば、かなりのレベルでの結果を出せるスポーツなんだと思います。

 そして、野球部は何をやらせてもそこそやるのだから、一番練習している野球ができないはずがない!と、思いませんか?