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昔の人の知恵

 今週の土曜日27日は、夏の「土用の丑の日」です。あまり知られてはいませんが、「土用の丑」とは実は1年に6日ほどあって、世間一般に最も知られているのが、今週末の「夏の土用の丑」になります。

 夏の土用の丑の日というと、真っ先に思い浮かぶのは「うなぎ」です。ナント!この「丑の日」前後で年間販売額の約3割を占めるそうです。

 

 この日は昔から、梅干し・うどん・うりなど「う」のつくものを食べて夏バテ防止をする風習があり、「鰻」は、まさに疲労回復効果抜群の食べものとされていました。鰻は滋養が高く、スタミナ補給を目的として、江戸時代から流行り出しました。実は、鰻の旬は夏ではなく脂の乗りのよい冬で、冬の鰻は脂が乗りすぎているのに対し、夏の鰻の方は適度に脂が乗っていて、食べやすく美味しい食材であったようです。

 江戸時代、鰻を流行らせたのは「平賀源内」(江戸中期の発明家)だという説が、最もポピュラーであるとされています。その鰻ですが、昔から「鰻と梅干は食べ合わせが悪い」といわれてきました。ところが、医学的には、梅干は胃酸を濃くして、鰻の油分の消化を助けるので一緒に食べることは逆に好ましいそうで、この言い伝えは単なる迷信のようです。

 では、なぜそのような迷信が生まれたのでしょうか。これにはいろいろな説があります。

・贅沢の戒め説

 梅干は胃酸を分泌させ、食欲を増進させます。それで高価な鰻をたくさん食べ過ぎてしまうので、贅沢を戒めるために生ま

 れたのではないか。

・栄養の消失説

 梅干には、脂っこい食物をさっぱりさせる性質があるので、体内で鰻の栄養分が消されてしまうのでは・・・と心配したため。

・食中毒の予防説

 鰻が腐っていたら酸味がある。梅干を一緒に食べると、梅の酸味のせいで鰻が腐っていることが判らないため。

 

 このように見てみると、食べ合わせの言い伝えの中には、食べ物を大切に考えた昔の人の知恵がたくさん詰まっているように思えます。いずれにしても、会社活動やロータリー活動もカラダが元気であることが大前提であります。しっかりと栄養をつけて、来たるべく猛暑に負けることなく、元気に乗り切っていきましょう!