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責任はどこかにある

 19日(日)に諫早で開催された次年度地区研修協議会に出席させていただきました。懇親会時には福田ガバナーへ1年間の御礼を申し上げてきました。ガバナーも少し安堵の表情を浮かべておられました。振り帰ると今年度の地区大会の後、奥様を亡くされ大変辛い思いをなさったと思います。しかし、「今後はパストガバナーとして千葉エレクトを支えていきます」と力強く宣言されました。改めて責任感の強い方だと尊敬した瞬間でした。

 

 さて現在、首都圏もしかり、長崎も県道環状線の工事や新幹線工事が真っ最中であるため、建設バブルや不動産バブルであります。工事においては多忙のようで、人材が確保できない。とか材料が入手できないといわれております。しかし建設バブルが終わると直ぐ先に不況という落とし穴がくるかもしれません。平成初期のバブル崩壊とは違い、近い将来、人材不足に加え、働き方改革による経営者の負担や責任など、違った形の転換期となる事はご承知だと思います。

五輪の会場となる新国立競技場をはじめ、関連施設の建設は工期が遅れ、安全性を無視した工事法や過酷な労働を強いられるなど、問題も多く、実際に新国立競技場の建設作業員が過労により自殺したり、選手村の建設現場で31歳の男性作業員がクレーンに挟まれて死亡したとの報道もありました。2013年9月に東京五輪が決定後、6年間もありながら一体なぜこのような突貫工事を負わされなければいけないのか?単純に人員や材料不足が原因なのでしょうか?

決定当初は新国立競技場の建替え費用・デザインも問題になり、かなりの時間を要したり種目別会場の選定や東京都近隣の県の協力体制、負担金問題も時間を費やした要因でしょうし、誘致する前から準備と体制づくりが欠如していたのも否定できません。一体どこに責任があるのでしょうか?国や行政なのでしょうか?

 

 私も現在同じような事例がありますし、この業界は少なくありません。この日までに建設(完成・運用)します。と先に利用者に宣言しておいて、我々業者にはこの日までに何とかなるだろう。いや何としても終わらせるよう言い渡されます。それはお願いではなく半ば強制です。

昨年6月から、弊社で請け負っている民間業務がありますが、弊社は工事着工前の測量・境界確認が終わり、完成後の登記・各申請業務に備えていました。今年3月末には工事・検査完了し、4月から分筆登記に着手する予定が、まだ工事中で5月末になりそうです。先週行われた工程会議で、発注者側は「遅れた責任はどこにあるのか?」との問いに、工事業者は昨年続いた雨で大きく工事が遅れました。と弁明。これ以上の内容は話せませんが、発注者は銀行から借入があるため予定外の金利負担になりますので、いち早く売却したいのは理解できます。その後、私どもに測量を急いで貰えますか?との質問に、私は来週から別の業務が控えており、スタッフ全員で本業務の対応が出来ないかもしれません。とだけお伝えしました。本音は4月から着手予定が大きく変更になり、私も社員も何も出来ずにおりました。と苦言を言いたかったのですが。来週が不安です。

今回の責任は一体誰がとるのか?責任をとれ!とは言いませんが、天候は十分考慮しての工程だと考えます。実際天候ではなく、工事業者は人材不足で現場監督が一人しかおらず、工事着手が遅れたのが事実みたいです。

この件で改めて仕事をする上での責任感がどれはど大事なのかを教えていただきましたし、自身の責任の所在は全体に及ぶと実感させていただきました。

 

 皆様のお仕事もロータリーの役割でも同じであろうと思います。やむを得ない理由以外で自分の役割を疎かにすると、どこかに誰かに迷惑や負担をかけるわけです。そういった事がないよう、次年度鹿取エレクトや浦田幹事予定者を筆頭に各委員会を活性化してまいりましょう。