· 

記憶に残る指導

昨夜は、ガバナーエレクト事務所より依頼があり、16日に実施したアンケートの集計を行いました。田崎幹事、指方君、永石君、若杉さん、場所を提供いただいた北村君には感謝申し上げます。

 

さて、先日女子プロテニス選手の大坂なおみさんが昨年の全米オープンに続き全豪オープンを制しました。世界ランキング1位は日本人としてだけではなく、アジアにおいても初めてで、感動とチャレンジ精神の大切さを改めて感じさせていただきました。対戦する度にプレーはもちろん、精神面が特にこれまでと違い、強くなったのがグランドスラム優勝の結果だと思います。

おそらく世界ランキング上位の選手は、実力は大差があるわけでなく、長年の技術や辛く苦しい経験から、自然(空気や風など)や運が味方する、または気持ちを切り替えられるタイミングがなんとなく分かるようになってくるのだと思います。いわゆる研ぎ澄まされたプロの感覚ではないでしょうか。人は平常心を保つことがいかに大切なのかを大坂選手に改めて教わったような気がします。

 

また大相撲初場所では、第72代横綱「稀勢の里」が引退されました。約20年振りの日本人横綱として昇進され、得意の左四つの横綱らしいドッシリとした取組みが大好きでした。引退時の会見では「一片の悔いなし」と漫画「北斗の拳」から、宿命のライバル、ラオウのセリフを引用されていましたし、横綱昇進時の化粧まわしも、そのラオウが刺繍されたまわしだったと記憶しております。相撲道に精進され、全身全霊をもってその道を極め、自分の時代が終わる悲しさと寂しさが感じ取れました。しかし次世代の指導や、相撲というスポーツの普及においては、今後はこれまでの知識や経験を活かし角界で次世代の指導や相撲の普及に御活躍されることと思います。

また平成最後の初場所で初優勝した関脇の玉鷲関(モンゴル出身)は、一昨年の九州北部豪雨災害で被災した朝倉市へ何度も訪れ、被災者の気を紛らわせたり勇気付けたりして支援されていたそうです。被災者の皆さんが笑顔になれるよう、とにかく勝ち越しにこだわり、場所が終わると朝倉市の皆様へ勝ち越した事を報告に出向き、支援と交流をされていたそうです。今場所の優勝もいち早く報告したい。と会見で発言され、朝倉市民も涙して喜んでおられます。

 

スポーツに限らず、何事にも一生懸命に取り組んだり、目標を達成しようと努力したりする姿勢が、周囲に感動や勇気を与えることは皆様もご存知でしょう。大村北ロータリークラブのSAAの岡富君は20年以上、小学生へソフトボールの指導をされています。私の息子も若杉さんの御子息も大村少年ソフトボールクラブで育てていただきました。そこでは「我が子は人に育ててもらい、人の子は我が子のように育てる」という本当に大切な事を私自身が学ばせていただきました。人の子を褒めることは簡単ですが、注意や指導となるとなかなか出来ませんし、チーム内の信頼関係が強靭なものでなくてはなりません。試合で活躍した子は自分の事のように嬉しく、逆にミスしたら自分のことのように悔しかったり、またエールを送ったりすることが自然とできるようになります。

その子たちが成長し、大人になって再会する時がありますが、当時のことが子どもながら記憶にシッカリ根付いているようです。本年元旦にも家族で行った居酒屋で偶然に3名のOBとお会いした際も、私の息子たちの近況を聞き、心から喜んでくれたり、エールを送ってくれたりしました。さらには僕のルーツは大村少年です。と堂々と答えてくれ、私もですが岡富君におかれても指導者としてこれ以上ない喜びだと思います。

 

 

つい先日、親が子どもを殺害したといった虚しい報道が続きました。子どもの結果や記録は大切です。しかし記憶に残る指導と子どもたちと共有できる空間が最も大切だと考えます。